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発達障害

発達障害が疑われる患者様に対するTMS治療

注意欠陥多動性障害(ADHD)

ADHDは日本語では「注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害」と訳されます。名称が示す通り、不注意・多動性・衝動性の3つを主な特徴とし、これらによって社会生活に支障をきたす障害と定義されます。通常12歳以前に発症します。


「不注意」とは、勉強など気がのらないことには全く集中が続かない、ケアレスミスや忘れ物、なくしものが多い、忘れっぽく、予定や約束をすぐ忘れる、計画・整理整頓・片付け・時間管理ができないなどの症状です。


「多動性」とは、落ち着きがない、じっと座っていられない、座っていても手足を動かすなどの症状です。


「衝動性」とは、順番が待てない、他人の話に口をはさむ、出しゃばるなどの症状です。
症状が顕著になるのは4, 5歳から小学校低学年の間で、「多動性」は思春期には改善することが多いですが、「不注意」は成人になっても残存することも多いです。

 

ADHDセルフチェックシート

自閉スペクトラム症(ASD)、アスペルガー症候群

社会性の障害(他者と情緒的な交流ができない)、言語発達の遅れ行動や興味の著しい限定反復的情動的な行動(いわゆる「こだわり」)の3つの症状を認めます。障害が重い場合は、3歳以前から症状を認めます。社会性の障害は、乳幼児期には親との愛着関係ができない、一人遊びを好み、他の子と遊べないなどの特徴を認め、障害が軽い例では、他人の気持ちが理解できない、場の空気が読めない、言葉を字面通りに理解し、文脈が理解できないなどの症状を認めます。


知的能力障害を伴わない場合として、高機能自閉スペクトラム症やアスペルガー症候群などが含まれます。その特徴としては、友人を作ることに関心が乏しく、同年代の子供と波長が合わない。他人の気持ちや事情を考えず、自分にとって関心があることは他人も関心があると思って一方的に話す、場の空気が読めない、考えていることを声に出して言う、正直すぎる、生活がワンパターンになりやすく、日常生活動作の手順が細かく決められていて、真面目で規則を守りすぎて、融通が効かない、などの症状を呈します。

 

ASDセルフチェックシート

治療

発達障害は脳の特性によって起こると考えられており、ADHDの患者様に対しては、アトモキセチン等による薬物治療が標準的です。
(当院では、アトモキセチン、またはインテュニブによる治療を行っております。コンサータ処方は行 っておりません。)

 

近年、TMSによって薬物治療と同程度の治療効果を認めることが報告されました。さらに、アトモキセチンとTMSを併用することで、アトモキセチンやTMS単独よりも高い治療効果を認めることも報告されています(Cao et al., Neuropsychiatric Disease and Treatment)。


当院でもADHDやASDの特性を持つ患者様が多数来院されており、TMS治療を行っております。標準治療として、うつ病に準じた治療(左側DLFPCに対する活性化刺激と、右側DLPFCに対する抑制刺激)を基本としておりますが、多動が目立つ患者様に対しては、うつに対する治療とは反対に、右側のDLPFCに対する活性化刺激と、左側のDLPFCに対する抑制刺激を組み合わせる治療の有効性が報告されています(Rubio et al., J Child Neurol 2016)。

 

当院では、患者様の状態に応じて最適な治療法を提案させて頂きます。成人で発達障害の特性を持つ方のみならず、小学生や中学生など若年の患者様に対しても治療を行っております。小学生の患者様については、小学5年生以上の患者様のみ受け入れております。

 

十分な治療効果を引き出すために、治療時間(Aプランでは7分程度、Bプランでは10〜13分)の間、落ち着いて座っていることが難しい方には、治療をお勧めしない場合がございます。

 

発達障害(ADHDとASD)の治療方法

症例1 男性(成人)

子供の頃、落ち着きがないことを指摘されていた。最近、人の話が耳に入ってこない。次々とやることが浮かんできて、1つのことに集中できない。周囲の音が耳に入ってきて仕事に集中できない、スケジュール管理ができない、物事の優先順位を付けられないなどの症状を認めました。仕事のミスの多さや物忘れを何とかしたい、とのことでTMS治療を希望されました。


TMS治療を始めて、数回たった頃から症状の改善を自覚するようになったとのことです。発想が多すぎてつらい感じが減って頭が軽やかになってきたことを実感され、物忘れをしても思い起こすことが出来ることが増えてきたとのことです。他の事への意識が減り、タスクに集中できるようになったとのことで、仕事の効率が上がったことを実感されています。

 

症例2 男性(中学生)

やってはいけないことだとと分かっていても、自分の意志で止める事が出来ない。相手が嫌がっていてもしつこく続けてしまい、兄弟での喧嘩につながってしまう。勉強しようと思っても集中力が続かず、だらだらと時間を過ごしてしまう。長時間じっと座っていることができない、などの症状がありました。

 

TMS治療を始めて、すぐに改善されたことは、やってはいけないことを自制できるようになったとのことです。またTMS治療を続けていく中で、勉強にも取り組める時間が増えてきたそうです。TMSが感情面でのコントロールに有効であった例です。

 

症例3 男性(中学生)

他院でADHDの特性があることを指摘されました。勉強しても集中力が続かず、暗記科目で覚えるのが苦手で、短期的な記憶がとても弱いそうです。得意科目でもケアレスミスが多く、宿題が期限内に終わらない事などを家族の方が心配されて来院されました。

 

TMS治療を開始して、すぐに記憶力の改善への影響を認めました。座っている時間の集中力も高まり、勉強の効率が高まったそうです。TMS治療によって学業面での改善も期待できることが示された例です。

 

症例4 男性(小学生)

多動と衝動性から就学が困難な状態となっておりました。左側の前頭前野を活性化するうつ病に対する標準治療としてのTMSパターンでは、多動性の改善は認められませんでしたが、右側を活性化するADHDの患者様に適したTMSパターンを行うことで、落ち着きが出て、多動性の改善が認められました。ADHDの患者様の場合、適切な治療パターンを選択する必要があることを示す例でした。

 

料金

Aプラン Bプラン
料金 1回
2,900円
(税込)

平日1回
4,950円(税込)、
平日初回無料

土曜1回
5,950円(税込)、
土曜初回無料

 

TMS治療は自由診療となります。

 

TMS治療を開始して頂く前に、別途、お困りの症状に関して、保険診療での診察を一度受けて頂く必要がございます。その後、TMS治療のみ継続して受けて頂くことが可能です。

 

TMS治療の初回料金を無料としております。ぜひご体験下さい。

初回は、TMS治療を副作用なく実施できるか、また、治療に有効な刺激強度まで上げることが可能かなどを確認いたします。

 

TMS治療希望の方は、初診WEB予約の際にその旨をご記載ください。電話でご予約いただくことも可能です。

 

平日18時以降のWEB予約の場合、同日のTMS治療ができない場合がありますので、ご了承ください。

 

A、Bプランの詳細については、TMSの詳細ページもご参照ください。 ご不明な点がございましたらお問い合わせ下さい。

 

10回分、または15回分の治療費の一括払いも可能です。

 

Bプラン
料金 平日 10回 45,000円(税込)
平日 15回 66,000円(税込)

 

Aプランは都度払いのみでのご案内となります。

 

土曜日は、平日の1回分に1,000円追加でお支払い頂くことで、追加治療可能です。

 

一括払いでお支払い頂いた場合、返金対応はできませんので、ご了承ください。

 

治療回数

海外の研究成果では、週に5回、セッション20~30回での治療によってADHDに伴う症状が改善することが報告されています。

 

当院では、週1~3回、計10回の治療を1クールとし、2クール以上の治療をお勧めしております。